「高2→将軍(PS)」プレイ後の感想
「高2→将軍」の 実況再生リストはこちら 。 Amazonのレビューはこちら 。 スタッフロールの流れるエンディングに到達した感想です。 必要条件は「戦国好き」 「高2→将軍」をプレイするには必要な条件がある。戦国時代が好きか、興味を持っていないといけない。そうでなければ面白いとは思えないだろう。その点はしっかりと人を選ぶゲームだといえる。 本作は大きく2パートに分かれる。序盤の学園パートと、本編にあたる戦国ノベル。序盤は一見にして恋愛ゲームの見た目をしているが、本編につながるための分岐の役割が主。本編は様相をガラッと変えて、戦国時代を生き抜くノベルゲームへと変化する。 主人公は高校2年生として暮らしていた現代から戦国時代へとタイムスリップするが、ここからいっきに戦国時代の雰囲気が醸成しはじめる。読み進めるうちに、しっかりと「沼」にハマってしまうかもしれない魅力が見え隠れする。 そのギャップが埋没を防いだ プレイヤーのすることは、ノベルを読み進めながら時折出てくる選択肢に答えることぐらいしかない。その決断は135種のエンディングにつながっている。いわゆる周回ゲームの様相もあるが、親切にもフローチャートが用意されており、一度通った選択肢なら遡って答えることも可能である。 なによりの魅力は、そのノベルの秀逸さにあるだろう。もちろん歴史のif(イフ)ではあるが、小説の世界に入り込んだ気持ちにさせられる文章は底なし沼のように引き込まれるし、選択を間違えてバッドエンドを迎えてもストレスにならない。これは先にも書いたフローチャートの存在が大きい。シーンを要素ごとに区切ってあるので、分岐には戻りやすいし、答えていない選択もつい選んでしまいたくなる。 本作は怪作として通ってる向きがあるが、それに大きく貢献しているのが学園パートとのギャップといえる。このギャップの存在が興味を引き、手に取ってみようという動機につながる。なにせ、本当に面白いところは地味である上に人に伝わりづらい。一見、駄作と思わせておいてしっかり挽回し、ファンに印象を残したように思う。まさにチャレンジノベル。 本作は、例えていうなら落語や講談を読んでいる感覚に近い。夜長に黙々とプレイしたくなるゲームで、しっかり遊んでみれば2020年でも充分に楽しめる。 もし評価する