「太閤立志伝V(PC)」プレイ後の感想
「太閤立志伝V」をクリアしました。
「太閤立志伝V」は子供のころに何度もプレイしては途中でやめを繰り返したゲームです。戦国時代を生きるキャラクターをプレイし、天下統一などを目指します。
最初は羽柴秀吉プレイのみ。プレイをし、友好度を上げることで他の人物キャラをプレイすることができるようになります。本作の魅力のひとつは当時としては群を抜いていた自由度の高さ。武将として天下統一を目指すもよし、商人になるもよし、忍者になるもよし。果ては悪人になることもできる。そして、それぞれにイベントが散りばめられており、そのイベントの回収も魅力となります。
私は秀吉プレイでオーソドックスな天下統一を目指しました。クリア時間は50時間超でしょうか。つまり一人の人物の一生を終えるまでこれくらいのプレイ時間を要します。プレイできる人物キャラは数百人いますから、このゲームだけで1000時間は遊べるでしょう。時間がいくらあっても足りませんw。
この時間がいくらあっても足りないのが本作の魅力でもあり欠点ともいえます。プレイヤーキャラの能力強化および内政はミニゲームが中心となりますが、ひたすらにこれを繰り返していかないといけない。また、領土を拡げるための合戦も天下統一までは数十回を必要とし、通常戦闘なら1回につき30分ほどかかる。
ゲーム進行における時間配分が、1年間ゆっくり遊んで達成するように設計されているので、私のようなゲーム実況を主とするプレイには不向き。寝る前に1時間ほどプレイするのに向いてはいますが、ゆっくりプレイしていると新作も出てきて、気を取られて遠のいてしまいます。子供のころの私もこうして太閤立志伝から遠ざかったのだと思います。
つまり、欠点は同じことの繰り返しと時間がかかるという点。では魅力は何かと問われれば、史実どおりに進んでもIFの世界に突入してもイベントが用意されていることでしょう。また、その文章は秀逸で、シナリオライターのセンスが光っています。
私はコーエーテクモのゲームは最近では「ウイニングポスト9 2020」をプレイしましたが、ウイニングポスト9の文章はキャラクターに人間味のない文章でかなりげんなりしたことを覚えています。その点、太閤立志伝では、武将ごとの個性は乏しいまでも話し言葉と書き言葉を巧みに織り交ぜ、戦国世界にグッと引き込んでくれるパワーがありました。こうした表現はこの時代特有かもしれません。言い換えれば昨今のゲームは文章が綺麗になりすぎているのでしょう。
プレイを終えてみて、このゲームは良いゲームだと断言することができます。しかし、欠点もあります。その欠点を許容することができれば、きっちりと沼にハマれるゲームであることは疑いようもありません。
もし評価するなら?
8.0
良い部分
- プレイヤーの意思で戦国時代を闊歩できる自由度の高さ。
- 史実・IF問わず用意された豊富なイベント。
- ミニゲームの多様性とほどよい難易度。
- やり込めば1000時間は遊べるボリューム。
悪い部分
- 同じことを繰り返さないといけない作業要素。
- かかった時間に対するフィードバックは薄い(しかし、達成感は強い)。