「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(PS4)」プレイ後の感想

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICEのプレイ後の感想

「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」の公式サイトはこちら。 ボス戦を戦った記録はこちら(再生リスト)Amazonでレビューを見てみたい場合はこちら


「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」は、2019年にゲーム・オブ・ザ・イヤー(GOTY)を獲得しました。2019年には何度も「SEKIRO」の話題を聞きましたが、アクションゲームが苦手な私は、興味を持ちつつも少し敬遠していました。

GOTYで興味を持ち YouTubeとの付き合い方を変えたのでプレイ

2019年、私はガッツリYouTubeでゲーム実況をしていた時期で、「ゲームをするなら実況しないと損だろう」と考えていました。ただ「SEKIRO」は死にゲーであるし、ゲームとはいえ、人を殺傷する描写もあります。今は大丈夫だけど「人を殺傷するシーン」を投稿するのはどうなのか?とも考えていた訳です。

とはいえゲーム・オブ・ザ・イヤーを獲得した作品ですから、少しは触れておきたい。あわよくばクリアまでしたいという願望は沸々とありました。ただ、中古販売価格でも当時は5,000円以上しましたし、ダウンロード版はフルプライス。ストアでセールがあればなぁと思っていたところ、PS Storeでセールが開始されたので「DEATH STRANDING」とともに購入した訳です。

進行中のゲームがあったのでしばらく寝かせておきましたが、2020年の5月頭にYouTubeへのゲーム動画の投稿の方針を変えました。もともとはゲーム実況しようと思っていましたが「ゲーム実況なしの普通のプレイ」でも良いだろうと思うようになり、プレイを開始した訳です。

ザコ敵にすら恐怖を感じた序盤

プレイをしてみて、さっそく驚きました。水手曲輪(みずのてくるわ)からスタートしたゲームは、まずマップ内にある櫓(やぐら)に向かうというミッションが与えられます。そこまでの道すがらザコ敵が配置されていますが、それがもう怖くて怖くてw。

気づかれないようにそっと進むけれど、すぐに気づかれてしまい惨殺される訳です。気づかれた瞬間にもうパニックです。なんせ、今まで自分がやってきたゲームは主人公が大抵は敵と対峙できる能力を持ってましたが、隻狼は防御をちゃんとしないとすぐ「死」が訪れるのです。この時の私は、まったくザコ敵ですら倒せる自信がありませんでした。

システムも操作感もまだ理解できていない段階の「SEKIRO」は絶望と恐怖しかありませんでした。

しかし、何度もリトライを続けるうちに忍殺やザコ敵との戦い方も分かってきました。それでも中ボスは怖い訳です。そう簡単に突破もできませんし、倒せたとしてもそれはマグレです。今ふり返ってみれば、中ボスやボスとの戦いはすべてがすべて「マグレ」で勝ってきたと言っても過言ではないかもしれません。

葦名弦一郎は戦いの先生

序盤の壁は「赤鬼」と「まぼろしお蝶」でした。「赤鬼」はたぶん最初に戦う化け物(妖怪の類)で、倒し方を見つけるのに苦労しました。「まぼろしお蝶」に関しては平田屋敷を突破するのもほんとうに難儀でした。「赤鬼」はなんとか倒し「お蝶」に関しては50回以上戦ってゲージ一本も削れなかったので、戦いは保留にしました。

このゲームで一番楽しいボスとの戦いは、天守閣「葦名弦一郎」戦でしょう。弦一郎ほど「SEKIRO」の戦い方の基礎を教えてくれる先生はいないかもしれません。間合いや弾きがうまく出来た時は、自身の成長を感じました。私にとって剣戟ができて、弾きが楽しいボスは弦一郎と「水生のお凛」でした。

このゲームは合気道だ

弦一郎戦が終わったあとは、しばらく中だるみしました。というのもボスが化け物や妖怪の類が中心となり、戦いが楽しくないのです。何度もリトライして倒せましたが達成感や充実度が薄く、進行上の作業にも感じられました。相対して「まぼろしお蝶」と「葦名弦一郎」を倒した時の達成感はすごいもので、ツイッターでも何でもいいから誰かに倒したことを伝えたい!という欲求に駆られるほど。この落差はなかなか埋まることはなく、クリアし終わってふり返ってみてもピークは「まぼろしお蝶」と「葦名弦一郎」を倒した時でした。

この差はなんなのだろうか?と考えた時に思いついたのは、敵との戦い方です。「葦名弦一郎」を倒した時は「このゲームは合気道だ」と思いました。相手の呼吸に合わせて攻撃を捌き反撃をする。この「呼吸を合わせる」ように感じるプレイフィールに心地よさを感じました。一方の妖怪ボスに関しては、この気持ちよさがあまりありませんでした。先にも上げましたが「水生のお凛」には、この心地よさはありました。弾き主体で倒す「仙雲」にはそれがありませんでした。仙雲の場合は周囲にザコ敵がいますので、ボス戦に集中できるか否かも大事だったのかもしれません。

平和だった葦名を歩いてみたい

「SEKIRO」のゲーム内スキルや成長は補足要素であり、プレイヤー自身がうまくならないとボスを倒せないというプレイは、確かに達成感や充実度でいうと今までプレイしてきたゲームとは違う特徴があります。

ボスが倒せない時はかなりストレスが溜まります。今日倒せなくても寝て、次の日プレイすると倒せるようになっているというのもこのゲームの特徴でしょう。ストレスの蓄積と解放を繰り返すところは、ストレスに弱い私にとっては良い影響を生みませんでした。

一方、ゲーム容量が20GBに満たないという、昨今のメジャーゲームではかなりデータ容量が抑えられているなか、戦国時代の雰囲気を圧倒的に表現した描写は素晴らしいの一言。マップ上に配置された掛け軸や木像、アイテムの説明を辿れば、ストーリーのバックグラウンドを考察できるという「やり込めばやり込むほど深く突き刺さっていく」ゲーム構成には脱帽です。リトライのロード時間が速ければさらに良かったかなとも思いますが、あの十数秒の間、私は目を閉じ、一瞬の瞑想状態を作り、敵の動きのパターンを脳内で反芻し、ロード完了後のドドーンみたい音で我に返るということをやっていたので、そこも設計なのかなと推測すると評価のイチポイントになります(深読みかもしれませんがw)。

SEKIROのプレイ時間は60時間を超えました。

総プレイ時間は約60時間で1周目をクリアしました。私はこの手のゲームを今後することは少ないかもしれないけれど、セールで「Bloodborne」も買っちゃったからなぁ。多分、時間を見つけてプレイすることになるんでしょう。個人的な望みとしては平和で豊かだった葦名の国や城をウォーキングシミュレータ感覚で歩いてみたいなぁ。マップ移動中に、平和だったらどうなってるんだろうとは常々考えてしまっていたのでw。

評価をするなら?

8.5

良い部分
  • 強ボスを倒した時の達成感や充実度に身体が震えた瞬間があった。
  • プレイヤー自身が成長することにより、クリアできるレベリング。
  • データ容量を抑えつつ、圧倒的に世界観を描写して魅せた。
気になった部分
  • 中盤以降(葦名弦一郎戦以降)、中だるみした。
  • ストレスの蓄積と解放が自分には合わなかった。

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